日本の処方箋 序章
大それた題名に私自身がおののいていますが、第三勢力の中核を支えて下さる一流の医学博士の御明示。余命僅かの自分の全てを差し出して皆さんの参考になればと書いていきます。
世界の平和は飽くまで平和的手順に依るべきです。奇しくも本日は9.11テロ五周年。テロへの報復と始めたイラク戦争からでも3年6ヶ月をすぎるのに、世界は平和への兆しどころかますますテロへの恐怖にさらされている。これは米国流の暴力による応酬ではもはや世界の平和は作れないという何よりの現実的証拠だ。これからの日本が世界に寄与するためには、米国に追随して軍事協力を拡大させることではない。軍事協力の拡大は、日本国民が火の海・死の灰・細菌汚染に直面する危険を飛躍的に増大させるだけだ。世界の多くが反米・恐米の今、日本に親近感を持っていた國さえ自ら遠ざけつつある。日本が今するべきことは9.11テロの後、米国人の間で「米国は他国の文化に学ぶ必要があるのではないか」という声と連帯して、米国の強硬方針を阻止させることだ。
その為にも米国が恐れて閉じ込めたヤクザを狙い撃ちにした「暴対法」の拡大版とも言うべき「共謀罪」は必ず阻止して、庶民の自由な運動が妨害されないようにしよう。共謀罪については俺の相棒のレディウルフが俺の言葉を代弁しているのでそれを紹介して俺の言葉に代える。何度も書いているが「ヤクザは悪いからヤクザだ」。しかし今の政治家や警察がヤクザよりも立派かといえば甚だ疑問だ。ヤクザの中にはドナーや献体を率先して行っている団体もある(これに関しては後日詳述する)。政治家の何人がドナーや献体の登録をしているか。一度比べてみたいものだ。
共謀罪に反対する
「テロ対策」という美名の下に、共謀罪の成立が目論まれている。しかし我々は美名の下に覗く権力の、庶民に対する規制の意図を見抜かなければ、治安維持法の戦前に遡らなくても我々が記憶にあるところでも、また同じ轍を踏むこととなる。
昭和56年の商法改正では「総会屋(右翼や暴力団が多いとされる)対策」という美名の下に一株株主を株主総会から締め出した。しかし結果締め出されたのは当初意図したとされる総会屋だけでなく、一株株主運動で企業の公害や不正を監視していたまじめな庶民の多くがいた。そして本当に締め出すべき悪質な総会屋は方法を変えて生き残り、それに反してまじめな庶民の一株株主運動の多くは企業と直接対峙する場を失った。
いま騒がれているアスベスト問題が先進国の中では異常に遅くまで明るみに出なかったこともこのような事と全く無関係ではない。もし一株株主が株主総会への出席の場を閉ざされていなければ、当然アスベスト企業に対しての問題提起はもっと早くなされていた可能性は限りなく否定できない。この一株株主を株主総会から締め出した商法改正は、財界に媚びる議員どもが「総会屋対策」という美名の下に作り上げたものに他ならない。庶民の一株株主運動が潰されるぐらいなら、必要悪として総会屋は存在しても良かったのである。これは当時庶民として一株株主運動に関っていた者の偽りの無い感想である。
「暴対法」も同様である。今これを書くとウルフ爺さんこと石井一昌の相棒だからと誤解されそうだが、ワイフは石井と縁もゆかりもなかった当時から「暴対法」には大反対であった。それはヤクザが好きか嫌いかを超越して、長年「草の根庶民運動」を行ってきた者の直感として、この憲法違反の身分法は「アブナイ」。つまりいずれは我々庶民に牙を剥く権力の手始めだと直感したからである。それに当時、今の共謀罪と同じように(東京新聞5月18日特報欄)現場の警察官も反対していた。結果治安の悪化と警察の著しい低質化である。庶民にとっては「暴対法」が出来て治安がよくなればまだしも、治安が悪くなれば何のための誰の為の「暴対法」であったのか? 既に歴史の事実として韓国では朴正煕大統領の時代ヤクザを禁止したが、結果表に出なくなっただけで裏社会がひどくなっただけの実証例ともいえるものがある。当然日本政府や議員や役人どもはそれを熟知していたにもかかわらず、「暴対法」を強行したのはなぜか? 何か暴力団対策という美名の下に隠された意図があったのではないか? まさか日本の弱体化? とまでは疑いたくはないが・・・。
ウルフ爺さんがよく取り上げる戦後の混乱期のヤクザ=任侠、文字通り「侠」の働きよりも前に、戦中ニューギニア等の玉砕、激戦地で、刺青をした労役に従事していた日本人達(念のため刺青といっても現地人のそれではなく日本人とは確認されている)が、日本軍の旗色が悪くなっても逃げ出すどころか、斃れた日本兵の武器を取って死ぬまで戦ったことは、米国を始めとする連合軍の肝を冷やしている。(これを知った時にワイフは「日本のヤクザは大したものだ。」と思ったものだ)。それだけでなく彼らにとっては兵でもないのに、そして督戦隊もいないのに、逃げられる状況でも逃げずに戦う存在に自分たちでは理解できない恐怖も感じたに違いない。それが戦後の混乱期のヤクザの働きで倍加、何倍加されたことは疑いに難くない。「暴対法」の遠因には彼らには理解できない「不気味な」日本の「侠」の精神に対する恐れも潜んでいたはずだ。
危険な集団なら暴力団でも宗教団体でも右翼でも左翼でも個別に、すでにある破防法を適用すればいいはずである。
そして今の共謀罪は組織的犯罪集団だけの適用とか言っているが、その組織的犯罪集団とは誰が決めるのか? 登録制なのか? 最初から組織的犯罪集団を標榜している団体はあるまい。それでなければ例えば記憶に新しい朝鮮総連への征伐隊事件、あのメンバーには「救う会熊本」の関係者がいた。もし共謀罪があればどうなるか? 朝鮮総連が拉致に関与していることは自明の理であり、救う会の関係者でなくても拉致に心を痛めている日本人なら、拉致の話になった時に「朝鮮総連に殴り込みをかけよう」といった類の話はよく出る。それが共謀罪となれば、たまたまその場にいた一人が征伐隊に加わったというだけで「救う会熊本」もしくは「救う会」全体が「組織的犯罪集団」とされかねない。組織的犯罪集団が事前登録制でもない限り、権力の恣意乱用の危険はいつでもどこでも付きまとう。それに欧米基準云々と二言目には出るが、それなら逮捕以後の取調べも欧米基準にして、数日で決める起訴不起訴、取調べのオープン化のセットにするべきである。
そしてもし共謀罪を成立させるなら組織を限定しないほうがいい。警察も検察も裁判所も刑務所も官公庁の組織総ても対象としたほうが余程すっきりする。そのためには警察を取り締まる特別警察、検察を取り締まる・・・・・いろいろと必要になるが仕方あるまい。それらこそ裁判員制度のように庶民で構成してもいいかもしれない。
くどいようだが、庶民の多くは自分たちには関係ないと思っていても、一度成立した法律は牙を剥いてくるものである。テロ対策、暴力団対策という美名の下に潜んでいる権力の真の意図を見抜かなければ、日本は本当に米国の奴隷化してしまう。今でもただのビラ配りが逮捕されて異常な長期間拘束されている日本、首相官邸に車で突っ込んだ女性
のその後の情報は皆無という、情報も権力に操作されている日本なのだということを肝に銘じよう。
平成18年5月17日記す(追加あり)
〔レディウルフ=軍事史学会会員〕
肥やしのウルフ爺さん(平成18年9月11日)
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