俺はいつでも、読者の意見や感想を待っている。
我こそは、と思う読者諸君。ぜひ俺あてにメッセージを送ってくれ。

石井一昌へのメールはこちらからどうぞ。

メールを送る








思想・宗教元年 其の十八
「夢を追うグレン隊ーあきらめずに」

 二度目の原爆忌の今日八月九日、犠牲者の冥福を祈りつつ、謹んで筆を執ります。

 俺は日本人男性の平均寿命を超えました。自称天才的悪人が嵌ったこの五十年、悔やまれるのは愛國、護國を唱えながら、これまで何の成果も得られなかったことです。日本の為に、これからの子孫の為に、最後の力を振り絞って役に立てればと願っています。國を愛しているものの形は違えど「道は一つ」ですから。

 高田君、返事有難う。博識に驚きです。ますます貴兄に会いたい思いがします(百聞は一見に如かず)。また、出来れば貴兄自身がHPなり、ブログなりで意見を発信して、その博識や警鐘をもっと広めて貰いたい。それが貴兄の意見の裏づけともなる。「体を張って左翼と戦って来た」貴兄なら容易なことだと思う。

 貴兄が物心つく前の昭和二十年代のことを知って欲しいのだ。原爆テロの後、日本人が茫然自失してGHQに唯々諾々と従った時代、マッカーサーは「日本人の精神年齢は十二歳」と公言。「戦後女と靴下は強くなった」とは、逆に言えば「男が弱くなった」ということ。日本人の指導的立場の人も、例外なく原爆テロのトラウマに見舞われた。否、指導的立場であればあるほど、その威力を熟知していればいるほど、トラウマはひどかったともいえる。

「二度あることは三度ある」。この言葉通り、三度目のジェノサイドを恐れる気持ちが、戦後の日本社会全体を萎縮させた。そして占領終了後も、精神は歪(いびつ)なまま経済だけが成長したことにより、大国になったような錯覚がますます日本人自身の戦後の総括を遠ざけて今に至っている。テロとは「恐怖」、原爆テロほど見事に絶対的な驚きと恐怖を植えつけたテロはない。米国はあの日本でさえ占領政策は見事に成功したから、ベトナム、ソマリア、アフガン、イラクなどは朝飯前のつもりであったろうが、どこでも成功していないのは日本以外には原爆のトラウマがないからだ。

 残念ながら、貴兄も占領政策に見事に洗脳されているよ。君は「象徴天皇」と言っているが、日本の天皇には「象徴」はなかったのだよ。東京の鐵砲洲稲荷神社の中川宮司(九十七歳)に確認したらよくわかる。戦後食うために精一杯だった時代に、ドサクサに紛れて宮内庁の七千人の職員はクリスチャンに入れ替えられた。八百万の神々の宗家のお膝元に一神教が入った事実を、中川宮司は知悉しておられる。

 以前、森嘉朗元首相が「日本は天皇の国 神の国」と発言した時に、中国も韓国も騒がなかったのに、「戦前回帰で危険だ」と即反発したのは米国の知識人だったという現実。これは米国は占領政策により、「天皇の形の変質に成功した」と確信しているからだ。

 その米国は今、「同根より出でしもの相容れず」の通り、キリスト教とイスラム教という二つの一神教の対立の最前線で、9.11テロ以降はますます依怙地になっている。そんな米国の姿を見て、イスラム・キリストの対立を融和するには、異文化である日本に期待するという世界の声もあるんだよ。

 我が祖先の叡智の文化は、幕末の孝明天皇の御世に欧米諸国の帝国主義によって壊されたのだ。

孝明天皇の御製

澄ましえぬ 水にわが身は 沈むとも にごしはせじな よろづ國民(くにたみ)

 明治維新では「勝てば官軍」となり、当時の欧米帝国主義の侵略に対抗するために天皇を「聖」だけでなく「政」のトップにも祭り上げた。後に言われる天皇制である。それにより明治以前の日本のよき道徳思想も、脇に追いやられた。大東亜戦争敗北後は米国により天皇の姿は「象徴」と変えられてしまった。

 高田君、今こそ民族の智恵を出し合い、次の日本を背負う若い人達の道を拓こうではないか ! ! 俺は頭の中に國を置かない。國の中に己れを置いている。まして肥やしだ。貴兄には存分に活用して欲しい。國のために頭の中に國を入れないで下さい。
(続く)

肥やしの老狼