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暗殺集団(1998年発行)より抜粋

 古くからの方や拙著「暗殺集団」を読まれた方には重複しますが、「暗殺集団」は既に絶版となり在庫もなくなりましたので、最近来られた方々のために、これから随時「暗殺集団」より、私の述べたいことの抜粋を披露致します。(拙著の内容と多少記述は前後する場合があります。)

 第一回目 インタビューは大和干城氏

天は地に陽を差すことは忘れ

      天を畏れぬ上の人 下の人々を貪り食らう

逃げる術なき地に生きる人々

       地の底の火を以て これを補う

一滴の血も流さず 何人も阻止できぬ

       地のうねりを起こし 天地の理を明らかにせん

―― たしかに今の世の中、立派な政治家・官僚、そして立派な庶民大衆に満ち溢れていますが、そうした人々が全体として社会を悪くしています。大衆はいつも文句を言うだけで、非難し、批判するだけです。こんな日本は、根底から覆さなければならないでしょう。

石井 みな、出来あがっているんです。誰もが枠の中に納まってしまっている。こんな状況を打破するためには、取っ組み合いのケンカみたいなことが必要なんです。オツに澄ました大衆を、どん底まで叩き落として、泥塗れ(どろまみれ)になって議論する必要があります。そこまでやらなければ、日本は変わらないでしょう。

  今の状況を、私は上記の詩のように表現しています。


―― この言葉はどんな意味なのでしょう?

石井 国民はみな、天皇の臣下です。日本という国の仕組み、国體というものは、これをもとにして、うまくいっていました。「一君万民」という思想です。

  天皇がおりまして、その下に政治家、公僕が存在するわけです。政治家、官僚、役人たちは、天皇に頭を下げるわけですが、その天皇の先には「民」が存在しています。民の代表としての天皇が、すべてを上から見ています。

  最近、税金の不払い運動が起こる気配も見えていますが、昔、第16代仁徳(にんとく)天皇が、民の竈(かまど)から煙が立たないことを見て、3年間税金を取らなかったという話があります。これは、私が教科書で習ったことなんですが、単なる作り話ではなく、いくらかの真実がある話だと考えていますが。


―― 仁徳天皇の租税免除の話は本当でしょう。現在でも、教科書や百科事典では、3年間の租税免除を史実として捉えています。「聖皇」という称号を贈られている天皇ですね。

石井 仁徳天皇は文官 = 官僚を叱ったわけです。民の竈から煙が立たないのは、役人の怠慢に根ざすものだと・・・・・。役人は税金で飯を食っていたわけですが、その税金を取らないことに決めたのです。天皇は普段から民の状況を把握していたわけで、だから民の竈の煙の量が減ったことがわかったんです。それで、租税免除という、現在にまで語り継がれる大英断を下された。民の心を把握するのが天皇であり、そうした天皇であればこそ、役人は畏れおののいていた。民の間から税金の不払い運動が起きたのではありません。「税を取るな」と、上からの命令があったんです。

  今の日本には天皇がいないのです。昔の(いわゆる帝王学を身につけた本当の)天皇はいません。ですから、公僕は(公僕とは名ばかりで)、自分自身のことしか考えないのです。


追記

  今、平成16年になり、国会議員の国民年金保険料未納や社会保険庁の年金保険料流用等、ますます公僕が「民」をないがしろにする風潮は顕著です。